LOADING...

診療のご案内

★2022年1月より金曜日午後の診療が土曜日午後の診療へ変更となります

診療予約はこちら

一般不妊治療

タイミング療法 / 人工授精 / 漢方治療 / 不妊カウンセリング

当院における特殊設備・検査

コンピューター精子運動自動分析装置

顕微鏡下で精子を数え運動率などを算出する一般精液検査に加え、コンピューター精子運動自動分析装置(CASA)を用いて客観的な精子分析を行います。ご夫婦にも、分かりやすい精液データを報告することができます。

X線下子宮卵管造影検査

通水により卵管通過性の確認を行っている施設が多いですが、当院ではX線下で行います。 子宮内腔の形態、右と左それぞれの卵管通過性、卵管水腫の有無、卵管周囲癒着の有無が検査可能で、通水では分かりにくい情報が得られる大変有用な検査です。高度生殖医療の反復不成功の原因(着床障害)がこの検査で発見されることがあります。

院内で迅速ホルモン測定

FSH、LH、エストロゲン、プロゲステロン、hCG(妊娠判定ホルモン)等のホルモンが、院内にて短時間で測定することができます。体外受精における方針決定、排卵の有無や卵胞成熟の正確な診断の一助として活用します。

高度生殖医療(ART)

体外受精(IVF) / 顕微授精(ICSI) / 胚盤胞培養
レーザー孵化補助術 / 胚凍結 / 配偶子凍結

当院のARTの特徴

特徴1.テーラーメイドの卵巣刺激を行います

卵巣刺激法には、身体に負担の少ない自然に近い方法から確率を重視した刺激の強い方法までさまざまな方法があります。どんな方法にもメリットとデメリットがあり、個々の卵巣機能に合わせて最適な方法を提案します。
ご夫婦の家族計画(ご年齢、希望するお子様の人数など)も考慮しつつ、治療方法を相談いたしましょう。

特徴2. 精子と卵子の出会いもできれば自然が理想と考えています

できるだけ自然な体外受精を目指しますが、必要な時には顕微授精を行います。
※オプションにはスプリット法があります。スプリット法とは、体外受精法と顕微授精法を半々に行う方法です。予測が難しい体外受精での受精障害、卵子の損失を避けることが可能です。

特徴3. 受精卵と子宮内膜の調和を重視します

本来能力のある受精卵が、子宮内膜環境が不十分なために着床できず、赤ちゃんになるチャンスを逃してしまうことがあります。例えば、発育の遅い胚は採卵周期ではなかなか着床しませんが、凍結融解技術を利用して移植することで着床率が高まります。

特徴4. 無事な出産とその後の人生も考慮した治療を行います

妊娠・出産・育児は長期間にわたる大仕事です。健康状態・心理状態に不安がある場合には、内科治療や体質改善・カウンセリングなどを行いながら妊娠を目指します。
高血圧・糖尿病・高度肥満・精神病等の方は、改善・コントロールを図ってからの積極治療となります。
また、多胎妊娠は分娩時のリスクが極めて高く、不妊治療の影の部分といえます。当院では安全な出産を念頭に単一胚移植を行います。
ただし、単一胚移植では妊娠の可能性が低い反復不成功の方、高年齢の方は複数胚移植も考慮します。

ARTにおけるその他の特殊な治療

無精子症治療

無精子症の患者様の治療は泌尿器科医と連携して行います。ご主人様が連携先施設で手術を行った後、採取した組織を当院に運搬し、精子が確認できたら凍結保存をします。奥様の採卵時に融解し顕微授精を行います。

卵子活性化

顕微授精を行ってもまったく受精しない原因不明の受精障害があります。これは、精子が卵子の中に入っても卵子の活性化が起こらず、次のステージへの成長が阻害されていると考えられます。このような場合、カルシウムイオノフォア処理という特殊な方法で卵子を人為的に活性化させて授精を助けます。

卵子凍結(未受精卵凍結)

受精卵と比較して卵子の凍結融解後の生存率はやや劣りますが、卵子凍結によって治療の幅は広がります。例えば、採卵したものの予期せず精子が見つからなかった場合、無精子症治療を行ったご夫婦で一度の精子融解で多くの受精卵を得たい場合、将来の妊娠に備えて若い頃の卵子を保存しておきたい場合、ガンを患った未婚女性で治療後の妊孕能が憂慮される場合、などです。
当院は医学的適応による未受精卵卵子、胚の凍結。保存に関する登録施設です。
施設検索 - 日本産科婦人科学会

Piezo ICSI(ピエゾ顕微授精)

微細な振動を用いて透明帯に穴をあけ、パルスを使用して卵子の膜を破ります。
従来のヒト顕微授精よりも、卵子に与えるダメージが小さいため、顕微授精で変性してしまう卵子が多い方で有効と報告されています。

PICSI(ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択による顕微授精)

正常な成熟精子がヒアルロン酸と結合する特性を利用して、成熟精子を選別して顕微授精をします。
受精率・妊娠率を上げ、流産率を低下させる効果が期待できます。

Oosight™ Imaging System(ポロスコープ)

成熟卵子には、紡錘体という細胞分裂時に染色体をそれぞれの細胞に分配するために必要な構造があります。
特殊なフィルターとレンズを用いて紡錘体を可視化し、顕微授精をします。
卵子の成熟度と紡錘体の位置を確認することで、顕微授精の安全性を高め、受精率を上げる効果が期待できます。

着床前胚染色体検査(PGT-A、PGT-SR)

体外受精や顕微授精によって得られた胚の染色体数を、移植する前に調べる検査です。
検査の結果、異数性の胚盤胞があった場合には、移植から除外することで 、流産のリスクが減り、妊娠率の向上が期待できます。
当院は、着床前遺伝学的検査(PGT-A、PGT-SR)を行う施設として認可を受けています。

当院で実施する先進医療

先進医療とは、厚生労働省によって定められている比較的新しい医療技術で、効果が期待されているが、現時点ではまだ医療保険の対象になっていないものをいいます(保険との併用が認められている治療です)。

タイムラプス

培養器に内蔵されたカメラによって培養中の胚を一定間隔で自動撮影し、培養器から取り出すことなく正確な胚の評価が可能となる技術です。胚への負担が減ることにより、培養成績の向上が期待されます。

マイクロ流体技術を用いた精子選別

特殊なフィルターと精子の運動性を用いて、遠心をせずに良好運動精子を回収する方法です。
精子への負担が減ることにより、顕微授精をした時の培養成績の向上が期待されます。

子宮内膜刺激術(SEET法)

胚培養液を胚移植数日前に子宮に注入し、受精卵の着床に適した環境を作り出す技術です。
子宮内膜の受け入れ態勢を整えることにより、着床しやすい状態をつくる効果が期待されます。

二段階胚移植法

受精後2~3日目の初期胚をまず1個移植し、更にその2~3日後に胚盤胞を1個移植する方法です。はじめに移植された胚が着床に適した状態に内膜を誘導することにより、続いて移植される胚盤胞の着床率を高める効果が期待されます。

子宮内細菌叢(さいきんそう)検査(EMMA/ALICE)

子宮内にラクトバチルス(乳酸菌の一種)が90%以上存在すると妊娠率が高くなり、子宮内に慢性子宮内膜炎の原因菌がいると妊娠率が低くなると言われています。
子宮内の細菌叢が正常であるのか、異常であるのか、またその菌の種類の組成を判断し、着床にとって良い菌がどのくらい子宮内にあるかをみる検査です。子宮内環境を整えることで、着床しやすい状態をつくる効果が期待されます。

子宮内膜受容能検査(ERA)

子宮内膜には着床に適した期間(着床の窓)があり、この期間は個人によって異なると言われています。子宮内膜を採取し、次世代シーケンサーを用いて着床に関わる遺伝子発現を解析することで、その方に合った適切な着床期間を評価する検査です。
適切なタイミングで胚移植をすることで、着床率を高める効果が期待されます。