「バイアグラにはどんな効果があるの?」
「バイアグラをEDに使いたいけど服用法や副作用が分からなくて怖い…」
「バイアグラを少しでも安く買いたいけど、どこで買うべきか分からない…」
上記のように、バイアグラの使用を検討しているものの、効果・服用方法・費用などについて分からないことが多いというケースも多いです。世界中で愛用されているバイアグラはEDに対しての効果が認められていますが、副作用にも注意しながら正しい方法で服用する必要があります。
この記事では、
・バイアグラの成分および効果
・バイアグラと他のED治療薬の違い
・バイアグラジェネリックとの違い
・バイアグラの正しい入手方法
・バイアグラの正しい服用方法
もご紹介します。さらに、主な副作用とその対処法もお伝えするため、バイアグラを安全に使用する方法を正しく理解できます。EDの症状に悩んでいる方・バイアグラの効果や副作用が知りたい方は必見です。
バイアグラはどんなED治療薬?成分・効果・特徴を一覧表でチェック
(出典:ヴィアトリス製薬)
バイアグラは、ファイザー社が開発したED治療薬です。有効成分としてシルデナフィルを含んでおり、見た目は上記画像のように青色のひし形をしています。
世界初のED治療薬として人気のあるバイアグラの特徴をまとめると、下記の通りです。
製薬会社 | ファイザー社(現在の販売元はヴィアトリス製薬) |
販売開始 | 1998年(米国)・1999年(日本) |
分類 | 処方箋医薬品(医師による処方が必須) |
有効成分 | シルデナフィル |
用量 | 25mg・50mg |
作用 | PDE5の働きを阻害してcGMPによる血管拡張作用を維持し、正常な勃起を促進する作用 |
効果発現までの時間 | 服用後30分~1時間 |
効果が持続する時間 | 3~5時間 |
服用方法 | 水またはお湯で1日1錠までを服用する |
主な副作用 | 血管拡張に伴う顔のほてり、頭痛、消化不良、視覚症状など |
併用禁忌 | 狭心症治療などに用いられるニトログリセリンなど |
お酒との併用 | 適量ならば問題ない(大量摂取はNG) |
価格相場 | 1,300~1,800円(25mg/錠) |
保険適用 | 不妊治療を目的とした処方のみ |
ジェネリック | 富士化学工業のシルデナフィル錠VI「FCI」など8社より製造・販売 |
使用期限 | 3~5年 |
保存方法 | 直射日光・高温多湿を避け室温で保存 |
添加物 | 結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号 |
バイアグラが誕生した当初、米国および日本国内での死亡例などが相次いで悪いイメージもありました。しかし、国内承認前に併用禁忌薬を服用していた人がバイアグラを個人輸入し服用して死亡した例などを受け、申請から6ヶ月という異例のスピードで医薬品として承認されました。現在でも、バイアグラを安全に使用するためには併用禁忌・副作用・個人輸入のリスクを十分に理解しておくことが重要です。この記事でも「バイアグラの主な副作用とその対処法」などでご紹介します。
バイアグラは、現在でも世界で最もヒットしたED治療薬の一つとして、ジェネリックや他薬の登場以降も根強い人気を誇ります。性行為の約1時間前に1錠服用することで、血管拡張作用により性的刺激に応じて正常に勃起する効果(3〜5時間)が見込めます。
そんなバイアグラを使用する上では、バイアグラ以降に登場したED治療薬「レビトラ」「シアリス」およびバイアグラのジェネリック医薬品との違いも理解しておきたいものです。その上で、副作用のリスクや価格なども考慮し、ご自身に最も合ったED治療薬を医師から処方してもらい、安全な方法で使用するのが理想と言えます。
※ED治療薬を一度服用したからといって永久にEDが改善するわけではありません
※ED治療薬を用いた治療には、副作用を伴うケースがあります(体のほてり、頭痛、鼻づまり、動悸、血圧異常、めまいなど)
※持病や服用中の薬によっては、ED治療薬を服用できないことがあります
※保険適用外の自由診療となります
※DMMオンラインクリニック問い合わせ先:TEL 0120-703-013
バイアグラと「レビトラ」「シアリス」の効果を比較
バイアグラは世界で最も知名度の高いED治療薬の一つですが、バイアグラが発売された数年後に、第2・第3のED治療薬も誕生しています。ここでは、バイアグラと並びED治療薬の新薬(先発医薬品)として活用されている「レビトラ」および「シアリス」について見ていきましょう。バイアグラとレビトラ、シアリスを比較すると、下記のようになります。
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バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
製薬会社 | ヴィアトリス製薬(ファイザー) | バイエル薬品 | 日本新薬 |
国内販売開始 | 1999年 | 2004年 | 2007年 |
分類 | 処方箋医薬品(医師による処方が必須) | 処方箋医薬品(医師による処方が必須) | 処方箋医薬品(医師による処方が必須) |
保険適用 | 不妊治療を目的とした処方のみ | – | 不妊治療を目的とした処方のみ |
有効成分 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
用量 | 25mg・50mg、ODフィルム | 10mg・20mg | 5mg・10mg・20mg |
作用 | PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用 | PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用 | PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用 |
勃起の強さ | 普通 | 強い | 軽め |
効果開始時間(即効性) | 服用後30分〜1時間 | 服用後15~30分 | 服用後1〜3時間 |
効果持続時間 | 3~5時間 | 5~9時間 | 20~36時間 |
副作用 | 出やすい | 出やすい | 出にくい(胸焼けは出やすい) |
食事への影響 | 受けやすい | やや受けにくい | 受けにくい |
併用禁忌 | 狭心症治療などに用いられるニトログリセリンなど | 狭心症治療などに用いられるニトログリセリンなど | 狭心症治療などに用いられるニトログリセリンなど |
価格相場 | 1,300~1,800円/錠 | 1,500~1,800円/錠
※2023年現在、国内における新規製造販売は中止している |
1,500~2,000円/錠 |
ジェネリック | 富士化学工業のシルデナフィル錠VI「FCI」など8社より製造販売(400~1,000円/錠) | ・沢井製薬「バルデナフィル錠サワイ(10mg・20mg)」 ・東和薬品「バルデナフィル錠トーワ(10mg・20mg)」(1,300~1,500円/錠) |
沢井製薬のタダラフィル錠CI「サワイ」など9社より製造販売(1,200~1,400円/錠) |
上記のように、バイアグラは「シルデナフィル 」レビトラは「バルデナフィル」およびシアリス「タダラフィル」と、それぞれ含有する有効成分が異なります。基本的な作用は血管拡張作用で共通していますが、勃起の硬さ・即効性・持続性には違いがあります。
各薬の特徴を考慮し、求めるポイントに応じたおすすめ(ジェネリックを含む)を挙げると下記の通りです。
- 勃起の強さと即効性を重視したい:レビトラジェネリック
- 効果の持続時間を重視したい:シアリス、シアリスジェネリック
- 食事の影響・副作用の少なさを重視したい:シアリス、シアリスジェネリック
- 価格の安さを重視したい:バイアグラジェネリック
- 不妊治療目的・保険適用で服用したい:バイアグラ、シアリス
- 水なしで服用したい:バイアグラODフィルム
上記も参考に、バイアグラとレビトラおよびシアリスを比較し、ご自身に最も合ったED治療薬を処方してもらいましょう。
ED治療薬レビトラについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!
ED治療薬シアリスについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!
バイアグラとバイアグラジェネリック医薬品の効果を比較
バイアグラ以外のED治療薬の新薬(先発医薬品)としては、レビトラとシアリスの2種類があることが分かりました。
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バイアグラ | バイアグラジェネリック(シルデナフィル錠VI「○○」 | |
製薬会社 | ヴィアトリス製薬(ファイザー) | ・富士化学工業(シルデナフィル錠VI「FCI」) ・東和薬品(シルデナフィルOD錠VI「トーワ」) ・キッセイ薬品(シルデナフィル錠VI「キッセイ」) ・あすか製薬株式会社(シルデナフィル錠VI「あすか」) ・陽進堂(シルデナフィル錠VI「YD」) ・大興製薬(シルデナフィル錠VI「DK」) ・シオノケミカル(シルデナフィル錠VI「SN」) ・武田テバファーマ(シルデナフィル錠VI「テバ」武田テバファーマ) |
有効成分 | シルデナフィル | シルデナフィル |
作用 | PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用 | PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用 |
効果開始時間 | 服用から30分〜1時間 | 服用から30分〜1時間 |
最高血中濃度到達時間 | 服用から1時間後 | 服用から1時間後 |
効果持続時間 | 3~5時間 | 3~5時間 |
勃起の強さ | レビトラより弱くシアリスより強い | レビトラより弱くシアリスより強い(バイアグラとほとんど同じ) |
副作用 | レビトラやシアリスより出やすい | レビトラやシアリスより出やすい (バイアグラとほとんど同じ) |
価格 | 1,300~1,800円/錠 | 400~1,000円/錠 |
色・形状 | 青色・ひし形 | 青色・ひし形とは限らない |
添加物 | 結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号 | 左に挙げたものとは限らない |
上記の通り、バイアグラとバイアグラジェネリックは同じ有効成分を含有しています。効果開始までの時間目安が約30分〜1時間・持続時間目安が3~5時間というポイントも共通しています。また、副作用のリスクも類似しているため、バイアグラで副作用が出ていた方は、バイアグラジェネリックの服用に際しても注意が必要です。バイアグラおよびバイアグラジェネリックの副作用が気になる方は、シアリス・シアリスジェネリックおよびレビトラジェネリックの服用も検討してみてください。
バイアグラとバイアグラジェネリックの違いとしては、色・形状および添加物と価格が挙げられます。どちらも有効成分としてはシルデナフィルを含有していますが、全く同一の薬というわけではありません。ジェネリックに関しては青色・ひし形の錠剤だけではなく、白色・円形や薄ピンク色・円形などの錠剤もあり、添加物に関しても微妙に異なります。
より特筆すべき違いは、価格です。バイアグラの価格相場が約1,300~1,800円なのに対し、バイアグラジェネリックは約400~1,000円です。安いものであれば、一錠あたり400円程度で購入できる点がバイアグラジェネリックの魅力です。ただし、ED治療薬の価格はクリニックによっても異なる点に注意してください。
バイアグラジェネリックについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!
バイアグラはどこで買う?正しい入手方法・処方の流れ
バイアグラは医療用医薬品(処方箋医薬品)に分類されるため、医師による診察・処方なしで正規品を入手することはできません。国内未承認の薬を個人輸入するケースも見受けられますが、偽造薬や副作用のリスクを考慮するとおすすめできません。バイアグラの使用を検討している方は、下記の方法で必ず医師に処方箋をもらった上で購入してください。なお、既述のバイアグラジェネリック、「レビトラ」「シアリス」およびジェネリックに関しても、必ず下記の同じ方法で処方してもらいましょう。
医師による診察を受ける(オンライン診療可)
バイアグラを処方してもらうためにはまず、医師による診察を受けます。お近くのクリニックを訪れ、受付に初診である旨およびED治療薬の処方を希望している旨を伝えます。
診察までの時間に問診票への記入を済ませます。全ての質問に答えた上で、現在治療中の病気や服用中の薬がある場合には必ず記入することが重要です。併用禁忌薬を服用している場合にはバイアグラを処方してもらえず、投薬治療中ではないものの持病がある場合にも処方してもらえないケースがあります。特に狭心症などの治療でニトログリセリン系の薬を服薬中の方は、バイアグラを服用できません。また、下記に該当する方もバイアグラを使用できない可能性があるため注意が必要です。
・心臓や血管に関する持病のある方
・持病により性行為をしてはいけない方
・バイアグラの過敏症の既往歴がある方
・低血圧・高血圧、重度の肝機能障害、網膜色素変性症の方など
問診票の記入内容に基づき、医師の診察が始まります。バイアグラによる副作用のリスクを最小限に抑えるためにも、持病や服用中の薬に関しては、医師に正確に伝えてください。問診票の内容および診察の結果を踏まえて、医師が最適なED治療薬を提案してくれます。なお、診察では服を脱ぐ・触診を受けるといったことは基本的にありません。
また、昨今ではオンライン診療を受けた上でバイアグラを郵送処方してもらうことも可能です。
他のED治療薬や精神安定剤の説明も受ける
ED治療薬を処方してもらうべきか、どのED治療薬を処方してもらうべきかは、個人によって異なります。併用禁忌薬の服用や持病などはないものの、体質的にバイアグラで副作用が出やすいため、副作用が出にくい薬がよいケースもあります。また、体質的にどのED治療薬を使用しても問題ない場合でも、予算などの関係で安価なジェネリックがよいケースもあります。バイアグラ以外のED治療薬を知らなかったという方も、バイアグラジェネリックやシアリスおよびシアリスジェネリック 、レビトラジェネリックなど他の選択肢に関しても説明を受けるのが得策です。
さらに、EDの中でも心因性EDを患っている方の場合、精神安定剤のみ、またはバイアグラと精神安定剤を合わせて処方してもらうケースもあります。また、頭痛や胃痛などの副作用に対処するために、頭痛薬や胃薬などを合わせて処方してもらうケースもあります。市販の頭痛薬などでもバイアグラとの飲み合わせとして問題がないことが多いですが、バイアグラと併用する薬に関して不安がある場合には、医師に相談しておくと安心でしょう。
このように、他のED治療薬およびED治療薬と併用する薬に関しても医師から説明を受け、より安全にバイアグラなどの薬を使用したいものです。
バイアグラまた他のED治療薬を処方してもらう
診察が終了したら、医師が提案した選択肢の中でご自身が希望したED治療薬を、受付で受け取ります。なお、オンライン診療の場合には、後日薬を郵送で受け取ります。
繰り返しにはなりますが、禁忌にも関わらずED治療薬を処方してもらうこと、医師の診察・処方を介さず個人輸入で薬を入手することはやめましょう。
なお、ED治療薬は1錠からの処方も可能です。「自分がEDなのか分からない」「バイアグラの効果や副作用を知っておきたい」という方もお気軽にご相談ください。
バイアグラの服用方法に関するポイント4つ
バイアグラは処方箋医薬品であり、医師による処方が必要です。また、バイアグラの服用においては、重篤な副作用を避けるためにも正しい方法で服用することが重要です。ここでは、バイアグラの服用方法に関する4つのポイントをチェックしましょう。
次回服用までに24時間以上空ける(1日1錠まで)
バイアグラを服用する際には、次回服用までの時間を24時間以上空けることが重要です。よって、バイアグラ服用量の上限は、1日1錠までということになります。
この原則は、25mgを処方してもらった場合にも50mgを処方してもらった場合にも変わりません。処方された用量のバイアグラを1回あたり1錠服用し、次回服用までには必ず24時間以上の間隔を空けてください。
性行為の約1時間前に水またはぬるま湯で飲む
バイアグラの服用方法のポイントとしては、性行為の約1時間前に水またはぬるま湯で飲むことも重要です。
バイアグラの効果開始時間の目安は約30分〜1時間ですが、血中濃度が最も高くなるのは服用から約1時間後です。そのため、基本的な飲み方としては性行為の約1時間前を目安に飲むのが望ましいでしょう。
また、錠剤を服用するための飲料は、基本的に水またはぬるま湯です。ジュースやコーヒー、お酒などで飲むケースも散見されますが、効果を安全かつ正しく発揮させるためにも、水またはぬるま湯以外で飲むのは控えましょう。
併用禁忌薬やグレープフルーツに注意する
バイアグラの服用に際しては、併用禁忌薬やグレープフルーツなどの併用注意食品を理解しましょう。
バイアグラの主な併用禁忌薬としては、狭心症の治療などに使われるニトログリセリン剤(服用・貼付を問わない)があります。ニトログリセリンには、バイアグラのシルデナフィル同様に血管拡張作用があり、併用によってその作用が強まりすぎる恐れがあります。ニトログリセリン服用者がバイアグラを服用したことによる死亡例もあるなど、最悪の場合は命に関わる問題です。ニトログリセリン(硝酸剤)以外にバイアグラと一緒に服用すべきでない薬には、下記のようなものが挙げられます。
・QTc延長作用が増強する恐れのある「アミオダロン塩酸塩」
・症候性低血圧を起こすことがある「sGC刺激剤」など
上記の薬を現在は使用していないものの、狭心症・心筋梗塞・その心疾患および低血圧・高血圧などの既往歴のある方は、バイアグラの服用前に必ず医師に相談してください。
また、バイアグラとの飲み合わせとして注意したい食品にはグレープフルーツが挙げられます。グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」という成分は、薬の有効成分の体内濃度を上げて効果や副作用を強める恐れがあります。この理由から、バイアグラ服用日には、グレープフルーツをはじめとするフラノクマリンの多い柑橘類やその他の食品の摂取を避けましょう。
お酒の飲み過ぎに注意する
バイアグラの服用に関しては、お酒の飲み過ぎにも注意してください。ほろ酔い程度になるくらいの適度なアルコールの摂取は、リラックス効果をもたらすものです。そのため、心因性EDの方が性行為に臨みやすい状態を作ってくれるメリットがあります。
しかし、過度の飲酒はデメリットの方が大きいため注意が必要です。過度の飲酒によって勃起しづらくなる上に、血管拡張作用の相乗効果により、酔いが回りやすくなるなどのデメリットもあります。このような理由から、バイアグラ服用の前後でお酒を飲み過ぎないように注意してください。
バイアグラの主な副作用とその対処法
併用禁忌薬などを服用している方など、ED治療薬の使用が適さない方はバイアグラを処方してもらえません。一方で、持病などもなく医師からバイアグラを処方してもらえる方でも、副作用のリスクには十分に注意する必要があります。バイアグラの副作用は軽度かつ数時間で収まることも多いですが、具体的な副作用の症状と対処法を知っておくのがおすすめです。主な副作用として「顔のほてり」「頭痛」「胸焼け」の対処法と、その他の副作用について下記をチェックしてください。
「顔のほてり」とその対処法
顔のほてりは、バイアグラ服用に伴い最も発現しやすい副作用の一つです。これは、バイアグラの血管拡張作用が顔付近の血管にも及ぶためで、発生率は5.78%とされています。
バイアグラの効果が切れる3~5時間以内に自然に治まることも多いですが、室温を調節したり寝具を変えたりして身体を冷やすのも一つの手です。また、目の充血を伴う場合や、鼻への血流が増えて鼻づまり・鼻血などを引き起こす場合もあります。このような事態に備えて、点眼薬・点鼻薬などを用意しておくのもおすすめです。
「頭痛」とその対処法
頭痛も、バイアグラの血管拡張作用に伴う副作用の一つです。これは、バイアグラの血管拡張作用が頭部にも及ぶためで、発生率は3.87%とされています。
バイアグラの効果が薄れるとともに頭痛も自然に消えるケースが多く、軽度の頭痛であれば放置するのも一つの手です。しかし、痛みの程度が大きい場合やあまりにも気になるという場合には、下記のような対処法が考えられます。
・医師に相談してバイアグラからシアリス・シアリスジェネリックやレビトラジェネリックに切り替えてみる
・50mgで頭痛が激しく出た場合には25mgに切り替えてみる
・25mgでは効果が弱く50mgを服用したい場合には頭痛薬を併用してみる
上記のように、医師に相談の上薬の種類や用量を変えることで頭痛に対処できることも多いです。頭痛があまりにひどく性行為に集中できなかったり寝付けなかったりする場合には、頭痛薬を使用するのも一つの手です。ロキソニンなど市販の頭痛薬でも問題ありませんが、心配な方は医師に相談してみてください。
「胸焼け」とその対処法
バイアグラの服用に伴い、胸焼けの副作用が現れるケースもあります。これは、血管拡張作用が体全体に及んで血流が良くなり、胃と食道の間が緩むことで胃液の逆流が生じるためです。
胸焼けに対しては、胃酸を抑える薬を服用する対処法がおすすめです。市販薬でも基本的に問題ありませんが、心配な方は一度医師に相談するとよいでしょう。
なお、ED治療薬の中でもシアリスは、バイアグラやレビトラに比べて効き目がマイルドで顔のほてり・目の充血などの副作用は出づらいですが、胸焼けに関しては他薬よりも起きやすいです。副作用が出づらい薬としてシアリスを選択する場合には、胸焼けの副作用に注意してください。
その他の副作用と対処法
バイアグラの服用に伴い発現し得るその他の副作用には、下記のようなものが挙げられます。
・動悸、めまい
・視覚症状
・消化不良、腹痛
・関節痛、筋肉痛
・熱感、下痢など
バイアグラの服用に伴って発生する副作用の種類と程度には個人差があります。種類を問わずなんらかの副作用が出た場合には、無理に性行為を続けないことが重要です。一度、性行為を意識的に休むことで症状が治まるケースもあります。また、痛みに応じた薬を服用するのも一つの手です。
副作用に関して心配なことがある場合や副作用が頻発した場合には、ためらわず医師に相談してください。なお、副作用のリスクを最小限に抑えるために、下記の服用方法を守ることも重要です。
・処方された用量を守る(1日1錠)
・使用期限の切れた薬を服用しない(製造から5年)
・お酒の飲み過ぎやグレープフルーツなどの飲み合わせを避ける
バイアグラに関してよくある質問6選
バイアグラの服用に際して副作用が出た場合、慌てずにお伝えした症状ごとの対処法を実践することが重要です。バイアグラに関しては他にも、「保険適用」「使用期限」「偽造薬の見分け方」など気になるポイントがいくつもあります。バイアグラに関してよくある質問を6つまとめたので、ぜひチェックしてください。
バイアグラは保険適用外?
バイアグラおよびバイアグラODフィルムは、不妊治療目的の処方を除いて保険適用外です。2022年4月以降、不妊治療への保険適用の一環で「ED(勃起不全)による男性不妊」と診断された場合にのみ、保険が適用されます。不妊目的以外は国内どのクリニックであっても、自由診療(保険が適用されず患者が全額を支払う診療)となります。
なお、バイアグラ以外で不妊治療に限り保険適用となるED治療薬は、シアリスのみです。なお、不妊治療目的のバイアグラおよびシアリスであっても、クリニックによっては保険が適用されないこともあるため注意が必要です。
バイアグラは25m・50mg・100mgどれがおすすめ?
バイアグラのうち、国内で承認された正規品としてクリニックで処方できるものは、25mg錠および50mg錠(またはODフィルム25mg・50mg)です。海外製の100mg錠をネット通販から個人輸入することは可能ですが、国内で有効性・安全性が認められていない薬のためおすすめできません。シルデナフィルの含有量が100mgと多いことで副作用のリスクも大きくなりますが、偽造薬の可能性も高いです。
したがって、バイアグラは正規品の25mgまたは50mgを、医師の処方箋の元に購入してください。なお、100mg分の効果を得るために50mg錠を一回あたり2錠服用するなどの誤った服用方法も、NGです。
バイアグラの使用期限は5年?
バイアグラの使用期限は、製造から約5年です。ババイアグラの使用期限は、薬の入っているPTPシート上で確認できます。PTPシート上部に「EXP〇〇.〇〇」のような印字が刻まれており、「EXP」は「Expire(期限切れ)」を意味します。「EXP23.10」と印字があった場合、使用期限は2023年10月までとなります。
ただし、この使用期限はシートから出さない状態での使用期限です。シートから出した状態でもすぐに劣化するわけではありませんが、室温・湿度、直射日光などの影響を受けると劣化は早まります。シートから取り出してしまった錠剤に関しては、取り出した日時などを記載したケースに入れ、高温多湿・直射日光を避けて保存し、1年以内を使用期限の目安としてください。
また、半分に割った錠剤の場合、より劣化までの時間は早いです。バイアグラの表面は青色のコーティング剤であり、中身は白色の薬剤となっています。コーティング剤から守られていない状態の薬剤は特に劣化が早く、ボロボロになったり服用しても吸収されづらくなったりするものです。白色の薬剤が剥き出しになった錠剤に関しては、冬場で2週間・夏場で1週間を使用期限の目安とし、使用までの間はラップなどに包んでおきましょう。
バイアグラ偽造薬の見分け方はある?
バイアグラの偽造薬を素人が完璧に見分けることは、極めて困難なことです。そのため、前提として偽造薬の可能性が高い薬を個人輸入するのは奨励できません。
WHOは、標準値以下の規格で製造された偽造薬による健康被害に警鐘を鳴らしています。WHOによると、下記のような薬には特に注意が必要です。
・パッケージの状態が悪い
・パッケージ記載内容のスペル・文法に誤りがある
・製造日・有効期限の記載がパッケージの内外で異なる
・薬に変色・劣化・異臭がある
・明らかに価格設定が安すぎる
上記のような基準に照らし合わせても、バイアグラの偽造薬と正規品を見分けるのはほぼ不可能に近いです。例えば、下記の3つの錠剤のうち、どれがファイザー製の正規品かを見分けることは可能でしょうか。
(出典:Australian Government Department of Health and Aged Care)
上記の3つのうち、本物は上段の1つのみで下段の2つは偽造薬です。このように、偽造薬と正規品を素人が見分けるのはほとんど不可能です。したがって、偽造薬が混入している可能性の高い個人輸入で安価な薬を入手するのではなく、クリニックを受診し、医師に正規品のバイアグラなどを処方してもらいましょう。
バイアグラは女性でも服用できる?
原則としてNGです。女性への効果・安全性は認められていません。
バイアグラは、男性のED(勃起不全)の治療のために作られた薬です。作用としてはホルモンへの作用ではなく血管拡張作用であるため、女性が服用しても血管拡張・血流改善効果を得られるとされています。しかし、女性が服用することで「感度が上がる」「膣分泌液が増える」などの効果は医学的に立証されているわけではありません。このことから、女性がバイアグラを服用するのは、基本的に奨励できないことです。
なお、バイアグラと同じくシルデナフィルを含む「ラブグラ」やフリバンセリンという成分を含む「アディ」などが、女性向けの薬として注目されています。しかし、いずれも日本国内では有効性・安全性ともに承認されておらず、個人輸入による購入および使用も奨励できないことです。
バイアグラは個人輸入で安く買える?
個人輸入で安価な未承認薬を購入することも可能ですが、おすすめはできません。また、国内承認済みのバイアグラ正規品を入手できるのは、クリニック処方のみです。
2023年現在、日本国内において厚生労働省に承認されたバイアグラおよびバイアグラジェネリックの正規品は、25mgおよび50mgのみをクリニックで医師に処方してもらうことが可能です。しかし、バイアグラ同様にシルデナフィルを含有する薬を、ネット通販などから個人輸入して安く買うというケースも散見されます。
バイアグラの価格相場は1,300~1,800円/錠ですが、ジェネリック正規品は一錠あたり400円台で購入できるものもあります。国内未承認のシルデナフィル含有薬に関しては、さらに安く購入できる商品も多いです。
しかし、国内で有効性・安全性が確認されていない薬の服用は、思わぬ副作用を招く恐れもあり、おすすめできません。さらには、
- 有効成分シルデナフィルが含まれていない
- 含有量が少なすぎる・多すぎる
- その他安全性の確認されていない成分が含まれている
などの特徴を持つ、偽薬を入手してしまう可能性すら高いのが現状です。
このようなリスクも考慮し、バイアグラおよびその他のシルデナフィル錠は、個人輸入ではなく正規品を医師から処方してもらいましょう。
バイアグラに関する豆知識
バイアグラを使用する上では、個人輸入を避け、使用期限などにも注意して、正規品を使いたいものです。最後に、バイアグラに関する興味深い豆知識もチェックしてみてください。
バイアグラはもともと狭心症の薬だった
「ED治療薬といえばバイアグラ」という知名度を獲得しているバイアグラですが、もともとは狭心症の薬として開発されました。バイアグラに含まれる有効成分の「シルデナフィル」は、イギリスのファイザー・サンドウィッチ研究開発センターで、狭心症治療のために研究・開発され始めました。狭心症治療薬として芳しい効果は得られなかったものの、被験者から勃起促進作用が確認されたことから、ED治療薬として新たに研究・開発が進められます。
その結果、アメリカでは1998年2月にFDAによって有効性および安全性が確認され、販売が開始されました。従来の治療法より遥かに簡単かつ安全にEDへの効果を得られるため「夢の薬」、青色でひし形の錠剤であるために「ブルーダイヤモンド」などと呼ばれ、バイアグラは瞬時に話題となりました。
1999年1月には日本でも当時の厚生省によって認可され、同年3月から販売が開始されました。日本での承認は申請から実に半年で行われましたが、これは国内正規品の発売前に個人輸入でバイアグラを入手し服用した人の死亡例が相次ぎ、医師から処方してもらう状況を早急に整備する必要があったためです。
このような背景をもつバイアグラの用途特許が2014年5月に切れたタイミングで、厚生労働省から製造販売承認を取得した東和薬品の「シルデナフィル錠トーワ」をはじめとするジェネリック医薬品が続々と登場し、現在に至ります。
バイアグラ(ヴァイアグラ)の名前の由来は「ナイアガラ」?
バイアグラ(ヴァイアグラ:Viagra)という名前の由来は、ナイアガラが関係していると言われることもあります。詳細な説は、下記の通りです。
・「Vital」(活き活きとした、活力に満ちた)という英単語と「Niagara Falls」(ナイアガラの滝)の「Niagara」を組み合わせ「男性の精力がナイアガラの滝のように迸る」という意味を込めて名付けられたという説。
他にバイアグラの名前の由来となっている説としては、下記のようなものもあります。
・サンスクリット語で虎を意味する「vyaghra」(ヴャーグラ)の発音が変化して「バイアグラ」と名付けられた説。バイアグラの効果が虎のような力強さを連想させることから。
・タージ・マハールを作った人物として知られるムガル帝国第5皇帝シャー・ジャハーンは、性欲旺盛なことで知られていた。シャー・ジャハーンには王室・側室合わせて10人以上・子供も20人以上いたとされる。そんなシャー・ジャハーンが支配しタージ・マハールを建てた地域はインド北部のウッタル・プラデーシュ州「Agra(アーグラ)」。性欲旺盛・精力絶倫の王シャー・ジャハーンにあやかり、「アーグラ」をもじって「バイアグラ」と名付けられた説。
バイアグラまとめ
バイアグラは、有効成分としてシルデナフィルを含有し、PDE5という酵素の働きを阻害して血管拡張作用をもたらすED治療薬です。世界初のED治療薬として現在でも世界中で多くの男性に使用されていますが、使用する前に他薬との違いや副作用のリスクを知っておくことも重要です。ED治療薬としてバイアグラが最適か他の薬の方がいいかは、個人によって異なります。
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